美瑛町は北海道のちょうど中心あたりに位置し、旭川空港から車で20分程度南に行ったところです。札幌からは車で3時間程度でしょうか。
首都圏から来られる場合、多くの方は飛行機を使われると思いますが、私の場合、1か月車無しで過ごすことは考えづらく、また荷物を運ぶ必要もありますので、カーフェリーを選択しました。
埼玉エリアからフェリーを使う場合、ルートは主に2つ。1つは茨城県の大洗港から苫小牧港に18時間弱かけて移動する方法。もう1つは、新潟から小樽港に16時間半ほどかけて移動する方法です。
どちらも総コストや総移動時間はあまり変わりませんでしたので、往復でそれぞれの方法を使うことにして、往路は大洗からの出発としました。

車でフェリーに乗るのは、毎回どこに行ってどう乗船すればよいかがわかりにくいものです。大型の貨物などを載せることもあるためか、敷地自体の規模感も大きく、標識なども見つけずらい印象があります。
今回も結構迷いましたが、正解はこの写真で船の手前に見えている(デッキが長く飛び出している)建物がターミナルビルですので、その前に一度車を停めて手続きを済ませます。その後、車をフェリーの前に移動し、順に並んで駐車させます。

出発時刻は19:45でしたが、17:30までには手続き完了するようにとの案内がありました。私はかなり早くついたので、手続きをした後に一度外に出て近隣の施設などを見て回りましたが、その分乗船順が遅くなって長く待つことになりました。車での待機を指示されたのが17:45ごろでしたが、実際に車の移動を開始したのは18:45頃でした。列に並んでいる乗用車だけではなく、コンテナなども間に載せながらの作業ですので、想像以上に時間がかかります。また、その間同行者は同乗できないため、ターミナルで別途待機しています。ただし徒歩の人は早めに船内に案内されるため、運転手だけがひたすらいつまでかからない中待つことになります。エンジンをかけても良いと思いますが、周りも基本的にはエンジン停止していましたので、寒い時期であれば防寒対策は必要でしょう。夏は、、、エアコンが無いと死にそうなので、きっとエンジンかけているんじゃないかなぁと思います。

早く着いた場合には、ささっと手続きを済ませて、車を列に並べてからターミナルの待合室や、近隣で時間を調整するのが良さそうです。また、車を列に並べてからも、運転手の待機コールがあるまでは、同乗者も含めて車に戻ることは可能なので余計な荷物を抱えて歩く必要はありません。このあたりの細かい案内は無いので、初めての人はみんな迷うような気がします。
ちなみに、乗船後は車に戻ることはできません。船内で必要な荷物はすべて下ろしましょう。

私はデッキ2に停めることになりました。先にデッキ1に車が入っていたようです。下船時はデッキ1から先に出していましたので、やはり早く着いたら早く列に並べてしまった方が良いです!
また、車を停めたデッキから、船室のあるデッキまでのエレベーターは数が少なく(デッキ1と2からは1つしかない)、元気な人は階段での上り下りが半ば必須になります。狭い階段ですので、荷物が多いとしんどいです。
食事は朝夕ともビュッフェスタイル。ソフトドリンクなどもついていますし、お味もまぁまぁでした。夜は出航前からすでに営業を開始しており、ご飯を食べている間に「あ、動いた…」となるのも面白かったです。

個室タイプの人はお部屋でくつろげますが、費用節約のために今回は「コンフォート」という2段ベッド的なところを使用したため、寝ていない時はラウンジで過ごしました。席の数はきちんと考えられているのか、利用したい時に空いていないということはなく、ストレスはありませんでした。
ただし、パソコンを開いて仕事ができるようなデスクタイプの席はほぼありません。朝食後にレストランが解放されますので、仕事をしたい人はそこを使うのが良いでしょう。ちなみにWi-Fiはありますがインターネットにはつながりません。意味がわからない人もいそうですが、船内のみで利用できる、映画などの動画コンテンツや、船内案内などを表示させるネットワークに接続できるということです。売店などもインターネット接続できないため、原則として現金のみの扱いになります。
夜の展望デッキに出てみると、風が強く、海は暗く(当たり前ですが…)ちょっと怖い感じでした。遠くに陸の明かりが見えます。船体には打ち付ける波の水分が蒸発して塩の塊がたくさんついています。

朝食時あたりからはしばらく海しか見えない時間が続きます。青森と北海道の間、津軽海峡がこんなに広いなんて、と、改めて日本の広さを実感します。陸が見えてくるとちょっと感動します。

鮮やかな着岸を展望デッキから見たら、間もなく下船の開始となります。下船時は同乗者も一緒に車に乗ってそのまま下船可能です。着岸から一時間近く経ったところで船外に出ることができました。
遅めのランチをいただいて、一路美瑛町に向かいます。
北海道の道路はどこも広くてまっすぐな道が多く、ついついスピードが出がちです。周りの車もかなりのスピードで走っていますが、何台か前にエゾシカの親子?が飛び出していました。また、高速走行中、気が付いたらパトライトを回したパトカーにつけられていてスピードダウンしたり…ということもありました。皆様ご注意を。