今年の初詣は浅草寺でした。朝10時すぎに雷門に到着しましたが、思うほどの人込みではなく。仲見世も比較的スムーズに歩くことができました。
外国人観光客も少し見かけましたが、圧倒的に日本人が多い印象です。海外の方は1割もいらっしゃらなかったのではないかと思います。
休日? 営業時間外? 情報発信できているか
仲見世を歩くと、シャッターが下りたままのお店も2割くらいありました。時間的にまだ開けていないのか、それとも3ヶ日はお休みなのか…、張り紙などもされておらずわからないままでした。この数年、人材確保の意味合いからもスーパーや百貨店も新年営業を繰り下げてきています。それ自体は悪いことではないと思いますが、顧客目線で考えた場合に情報発信をしておくことは重要です。ただ、仲見世の場合には、そのお店をめがけてくる人がいるわけではなさそうなので、同列には語れないのですが、このままの流れで次々に三が日に営業しないお店が増えるとそれはそれで問題になるような気もします。
人気の商品と見せ方
仲見世やその裏側の道などを見ていると、お客さんが並んでいるお店とそうでないお店の差が極端だなと感じました。並んでいるお店に何があるかというと、いわゆる「映える(ばえる)」商品です。お団子や大福などの和菓子も、他では見かけないようなカラフルなトッピングがされており、写真映えすると思われます。思わず「かわいい~!」と声をあげてしまうようなものも多く、ディスプレイにも工夫が凝らされていると感じました。
本来寺社仏閣はお参りをしてご祈願や感謝を神仏に捧げる場所ですが、実際は観光地としての側面が大きなウェイトを占めているので、「非日常感」や「ここでしか買えない」といった演出との相性が非常に良いことが想定できます。
一場面を写真として切り取って「映える」商品に人が集まる流れは世界的なものです。今、海外旅行に向けて現地の情報収集をしていますが、人気のカフェやお店として取り上げられているところには「映える」商品が多いと実感しています。
ただこれも、個人的には永続的なものではないような気がしています。
TikTokなどのショート動画が人気になっていることを利用すれば、例えば店頭で商品を作っているたい焼き屋さんのようなところも、見せ方次第で一気に火が付く可能性はあります。原材料にこだわって本当に良い商品を作られているお店であれば、その材料の選び方や製造工程を動画などを通じて発信していくことも、これまでよりずっと容易にできるはずです。
「見せ方」は考え方次第
「非日常感」や「ここでしか買えない」という演出の効果は不変のものですが、何をもって「非日常」「ここでしか買えない」と感じるかはターゲットによって変わります。その訴求の仕方に工夫があれば、今「映える」商品を扱われていなかったとしても、十分にファンを獲得する契機はあるはずですので、ぜひ一度ご自身のご商売を振り返って考えてみていただきたいところです。