先日今シーズン初すべりをしてきたたんばらスキーパークについて、感想含めてすこしまとめてみました。
たんばらスキーパーク(関越道沼田ICから30分ほど)
https://www.tambara.co.jp/winter/
顧客層-ターゲット
ゲレンデは比較的コンパクトです。斜度の緩やかなコースが多く、リフトの速度も遅めだと思います。子どものスキー・スノボデビューにも安心ですね。実際ファミリー層が非常に多かったように思います。そり遊びなどのための、こども専用エリアも用意されているようです。
スノーボーダーもそれなりにいますが、まだまだこれからといった初心者が多いイメージで、時々他のゲレンデで見かけるようなすごいスピードですぐ脇を滑り抜けていくような若者は見かけませんでした。パークもありましたがほとんど利用者はおらず、たまに子どもスキーヤーが滑っているくらいのんびりした雰囲気でした。
外国人観光客と思われる人たちは私が気が付いた限りでは、欧米系の方が一組だけでした。自分で運転できないとアクセスしにくいのも要因としてあるかもしれません。
沼田エリアでは、かたしな高原スキー場がキッズシニアに振り切るようなPRをしていますが、たんばらはそれよりはもう少しふわっと「ファミリー」をターゲットにしている印象です。
価格設定
このエリアでは一般的な価格設定でしょうか。(価格はその時々で変わると思われますので、ここではあえて記載しません)
子ども向けの価格が、キッズ(4歳~未就学)とこども(小学生)に分かれているのが特徴的かもしれません。他のスキー場を見ると、中学生料金が設定されていたりと、「こども」の料金設定の仕方がそれぞれ違うのですね。この辺りターゲティングも絡んでそれぞれ運営の腕の見せ所なのかもしれません。
個人的にはこども料金よりも「シニア」が何歳からなのかが気になるところです。たんばらは、前述のかたしなと並んで50歳以上がシニア料金です。東急リゾーツ&ステイ株式会社さんが運営する他のスキー場を見てみると、ニセコグランヒラフは60歳以上、マウントジーンズやハンターマウンテンは55歳以上となっているので、こちらもやはりそれぞれの特徴を活かして価格設定されているものと思われます。
実は「シニア割」を使うのはスキー以外も含めて初めての経験でした(笑)
50代前半の方、「シニア割なんてまだまだ…」と思わずに一度調べて見ると良いことがあるかもしれません。
スクールについては他よりも少し高い設定になっているように思います。ただ子ども向けのスクールはいくつものグループがゲレンデにいたので、それだけニーズがあるということのようにも見受けられます。
運営状況
まず駐車場に到着したところから、丁寧な誘導がありました。数名の誘導スタッフがわかりやすく誘導してくれ、広い駐車場にキレイに車が並ぶように停めさせてくれます。礼儀正しく挨拶もしていただけて朝から気持ちよく迎えていただけました。
私が行ったのはちょうどリフトオープンの時間でしたが、チケット売り場も特に混雑は無し。導線もスムーズです。この辺りはさすが大手リゾート会社が運営されているだけのことがあるように感じます。
リフト乗り場の係員の方も、しっかり声掛けをしてくださり、子どもさんでも安心して乗ることができているように見受けられました。リフト券はICではなく紙のものですので係員の方がチェックしてくださいますが、見えにくいチケット入れでも威圧的なことなどは全くなく、気持ちよく対応されていました。最終リフトから降りる際には丁寧に「ありがとうございました」とお声がけいただいて、社内のマナー教育などしっかりされていることが伝わってきます。
余暇を過ごす場所で、スタッフの対応に嫌な思いをしてしまうと、そこにリピートする人はまずいないでしょう。この傾向は今後どんどん強まっていくものと思われます。だからこそ、サービス業(飲食業も含む)の接客対応は、これまで以上にマナーの基本をきちんと押さえておく必要があると考えられます。
もちろん、設備の管理もきちんと行われているように見受けられました。トイレがきれいではない施設は実はまだまだあるように思いますが、こちらではきちんと管理されていると感じました。洗面所にしっかりペーパータオルを設置してるあるのも好印象です。最近はハンドドライヤーを停めているのにも関わらず、ペーパータオルの設置をしていないところも時々みかけますので…。
まとめ
スキー場はそれぞれの立地やゲレンデの特徴などを活かしながら、どんどん少なくなるスキー・スノボ人口を奪い合っている競争の激しい業界です。
ニセコエリアのようにインバウンドに注力していくところ、コアなファンを狙うところもあれば、ファミリーをターゲットにするところもあるでしょう。いずれにしても、ターゲットを意識した戦略を取らなければ、生き残りは難しくなっていくものと思われます。
大手資本の運営するスキー場は、その豊富なリソースを活かして有利な戦いができるはずですが、昨シーズン訪問したスキー場の中には大手運営であっても「?」と思うようなところがあったのも事実です。
接客サービスの基本をしっかり押さえながら、ターゲットを意識した価格戦略を展開しているたんばらスキーパークの今後にも注目していこうと思います。